介護福祉士が公務員化しない理由は？採用が少ない3つのワケ

• 介護福祉士が公務員化しない理由は？
• 公務員採用が少ない3つのワケ
• 公務員並みの求人を見つけるポイント

をまとめました。

 

介護福祉士が公務員化しない理由は？

税金を節約している

昔は地方自治体が運営していたような施設でも、民間企業へ業務委託されたりする施設が沢山あります。

税金をなるべく使わないようにしているんですね。

そして、民間に出来ることは運営してもらい、

• 効率の良いサービス
  
• 競争原理を導入

して運営を目指してるんです。

 

事業所運営はサービス業に近い

介護保険制度が始まり、施設やサービスの利用は、措置から契約になりました。

つまり、利用者も施設やサービスを選ぶことが可能になったんです。そのため、サービス業に近いシステムに変更されました。

 

民間のままでも介護労働者が拡大

介護保険制度が始まった2000年の介護職員は、54.9万人
↓
2016年度には183.3万人と急増

なお、郵政民営化で騒がれた旧郵政公社の公務員の人数は約40万人。いかに介護労働者が多いのかがわかります。

 

介護福祉士の公務員採用が少ない3つのワケ

地方自治体が行う介護施設が少ない

介護保険制度がスタートしてからは、多くの介護施設が民間の法人により作られています。

平成29年度「介護労働実態調査」（公益財団法人 介護労働安定センター）では、地方自治体が運営する介護施設は0.9％しかありません！

残りの99％以上は、民間（社会福祉法人を含む）が経営主体になっています。

地方自治体が行う介護施設は、どうしても収支が悪くなりがちです。

実際に、年間に何千万円も公費（税金）が投入されている施設もあるようです。でも、民間事業者だと収支が取れるというのも不思議な話しですが…。

＞＞参考：公益財団法人 介護労働安定センター：平成29年度 介護労働実態調査

また、沖縄県宜野湾市の例では、特別養護老人ホームに年間5,000万円も公費で補填されており、平成27年に民間に移管されているそうです。

 

待遇が良くて空きが出ない

そもそも介護福祉士の公務員採用は数が多くありません。介護施設は定期的に人を増やし続けられる訳ではありません。

なので、空きが出ないことにより求人数が少ないと言えます。

介護職員の平均給与は、

• 全体で19.7万円
• 地方自治体は24.2万円

と高いことがわかります。

在職年数が長い人が多いのか、最初のベースが高いのかはこの数字では分かりません。しかし、比較すると高いとことが調査から言えます。

 

少ないけれど求人はある

介護福祉士の公務員採用は、多くはありませんが無い訳ではありません。

特に、立地の悪い僻地などでは、今でも行政により介護施設が運営されている場合があります。そのような施設では、公務員採用がされている場合があります。

＞＞具体例：東京都小笠原村HPより　介護福祉士募集

 

介護福祉士の公務員並みの求人を見つけるポイント

直接、施設見学をして話を聞く

求人には、詳細が書いてない場合が多いです。

賃金だけではない、施設の雰囲気などは実際に足を運ばないと分からないことも多くあります。

実際に施設を見て、詳細を聞いてみる事をおススメします。

• 昇給額の具体的な数字
• 資格手当などの実績

などをリアルな現状を聞けるきっかけになります。

 

同じサービスの施設を比べてみる

同じサービスを提供する事業同士で比較すると、そのサービスの“相場”が分かります。

目安の数値としては、

待遇が良い場合でも、

• 休みの日数が極端に少ない
• 時給に換算した場合に決して良くない

事もあります。

施設が処遇改善加算を貰う場合は、定期昇給が必須になっています。ただし、その金額は決められていないので、年間数百円でも昇給は昇給です。

実際は、求人票からはなかなか分からないので、実際に聞いてみるしかないですね。

 

働きやすい職場かチェック

• 休日数
• 夜勤回数
• 超勤の有無

など・・・

同じサービスを提供する場合は、もの凄く大きく給与が変わらないのが実状です。上のポイントは、求人を見るなかで重視するべきポイントだと思います。

 

転職サイトに登録してみる

最近では、介護福祉士の紹介事業も活発に行われます。

事業所に聞きにくいことは、紹介会社を経由して聞いてもらうことが可能です。

紹介会社は、色々な施設の情報を持っているので登録をして話しを聞いてみることも参考になります。

 

まとめ

• 民間で出来る事業は民間で行われる。介護はサービス業に近い
• 地方自治体が行う介護施設が少なく、空きが出にくい
• 求人を見比べてみる、特に同じサービスを提供する募集と比較