介護福祉士でターミナルケアする時の注意点は?緩和ケアする時のポイントも徹底解説!
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介護福祉士でターミナルケアする時の注意点は?
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普段の介護とは少し違う点があるよ。緩和ケアのポイントや、ターミナルケアが難しい理由もチェックしよう!
  • 介護福祉士でターミナルケアする時の注意点
  • 介護福祉士で緩和ケアする時のポイント
  • ターミナルケアが難しいと感じる理由
  • 介護士のターミナルケア時の悩み
  • ターミナルケアする介護福祉士へアドバイス

をまとめました。

介護福祉士でターミナルケアする時の注意点は?

ターミナルケアの考え方を理解する

介護のターミナルケア

「ターミナルケアとは?」
病気や老化により身体機能が大きく低下し、治療が難しく回復が望めない場合に行われるケアです。

病気の治療よりも苦痛を和らげることが目的です。死期の迫った利用者や家族が、安心安楽で穏やかに死を受け入れられるよう、支援するケアだと言えるでしょう。

ターミナル期の利用者は高齢者と比べ、身体の機能や体力が低下し、精神的にも不安定。

普段の介護は、元気に自立した生活を支援する側面が強いです。でも、ターミナルケアでは、穏やかで安楽な生活を送れるように支援する必要があります。極端な表現をすると、利用者は無理して元気を出す必要もなければ、無理して自立的な生活をする必要もないのです。

介護福祉士がターミナルケアをする時に一番大切な考え方は、利用者が安心安楽な状態で、心が満たされながら、最期の時を迎えられるような支援だと言えるでしょう。

利用者や家族の心境に寄り添う

利用者の意思を尊重し、家族の要望はできる限り聞き入れることが心に寄り添ったケアに繋がります。

死を前提とした生活を送ることになるため、不安や恐怖、様々な心配事により精神的に不安定な状態です。家族も大切な人の死を前にして冷静ではいられず、心が大きく揺さぶられている場合もあります。

利用者や家族の心に寄り添い、穏やかでいられるように支援することも、介護福祉士の重要な責務だと言えます。

チームでしっかりと情報を共有する

利用者の小さな状態の変化や対応の変更、家族からの要望や想いの訴えがあった際には、どんなに小さな事であっても、ケアに関わる人全員が共有しましょう。

ターミナルケアは人の死に直面するケアです。利用者や家族が神経質になっている事も多いため、軽い行き違いや思い違いが大きなトラブルに発展する可能性もあります。

後から
「そんなこと聞いていなかった」
「そういうつもりじゃなかった」
というようなことがあると、穏やかに死を受け入れることが難しくなる場合があります。

そのため、介護福祉士は家族や介護以外の他の職種との繋がりを強く持ち、ワンチームとして介護を行えるように、情報を共有する必要があります。

 

介護福祉士で緩和ケアする時のポイント

利用者さんやご家族の意思を尊重する

高齢者に説明する
「どうしたら利用者や家族が幸せを感じられるか」を考えることが、緩和ケアの重要なポイントのひとつです。

  • 普段であれば実行が難しい要望
  • あまり聞き入れられない要望

であったりしても、利用者や家族が望むのであれば、実現できないか考えてみると良いでしょう。

思い残したことや不満があったりすると、なかなか納得して死を受け入れることができません。逆に「こんなことまでしてもらえた」との満足感があれば、利用者も家族も感謝の念を持って最期の時を迎えることができます。

  • 利用者の体調を考えると外出は難しいが、行きたがっていた思い出の場所に連れて行ってあげる
  • 本来なら食事を摂るのが難しい状態であるが、医師と相談して大好物のマグロの刺身を召し上がってもらう
  • 食事や入浴といったケア、レクレーション、リハビリといったアクティビティに拒否があれば、無理強いをしない

上記は一例に過ぎませんが、ターミナルケアだからこそ、普段できないようなケアを行うことができる可能性もあります。

身体的な苦痛を取り除く

身体がつらい状態では、なかなか穏やかに過ごせません。ケアでは身体のつらさを取り除いてあげることが、重要なポイントのひとつとなります。

ターミナルケア期の利用者は、身体の機能や状態が大きく低下している場合が多いです。職員にとっては取るに足らないことであっても、大きな苦痛となるかもしれません。他の一般的な利用者以上に、細かな視点をもってケアする必要があります。

  • 床ずれが発生しないように、定期的に寝返りができるように介助する
  • 食事量や水分量が少なくても、食事や水分の摂取を強要しない
  • 痒みや不快感が生じないように、身体の清潔を保持する

決められたケアをただ行うのではなく、どうしたら安楽でいられるかを考えると良いでしょう。

精神的な苦痛を取り除く

心がざわついていると、穏やかに過ごすことはできません。緩和ケアでは心のざわつきを取り除いてあげることが、重要なポイントのひとつとなります。

ターミナル期の利用者は、

  • 今後への不安
  • 家族への想い
  • 自分のことがどうにもならないもどかしさ

等により精神的に不安定になっています。他の一般的な利用者以上に心に寄り添い、温もりのある安心な環境を提供する必要があります。

  • 孤立しないように、積極的に声掛けを行う
  • 本人が好む、心が安らぐような音楽をかける
  • 大切な人と一緒にいられる時間を提供する

どんな環境が安らげるのかは利用者により異なりますし、タイミングによっても変わってきます。精神面の観察を行い、どうしたら安心できるのかを考えると良いでしょう。

 

ターミナルケアが難しいと感じる理由

体調の急激な変化に対応する必要がある

具合が悪い高齢者
ターミナル期の利用者は身体的に状態が著しく低下している場合が多いため、体調が急変する事も。そのため、介護士は些細な様子の変化から状態の悪化を予測し、急変時に適切な対処を行うことが求められます

対応は事前に決められている場合が多いですが、緊急事態によりパニックになってしまうこともあります。命を預かっている責任もありますので、精神的に負担を感じてしまう事も多いです。

利用者と家族の考えが違う

利用者本人の想いと、家族の想いが食い違っている場合は、対応が難しいと感じることもあります。

  • 家族はもっと頑張って長生きしてほしいと思っているが、利用者には意欲がない
  • 家族はできるだけ自然な形で最期を迎えたいと思っているが、利用者はまだ何か良くなる方法があると思って治療を希望している
  • 家族との仲があまり良くなく、なかなか面会に来られないが、利用者は寂しく思っている

意見の食い違いには様々なケースがあります。中には私たちが間に入ることで双方とも納得できる道が見つかる場合も。でも、最終的には当人たちの問題である場合も多いです。

介護士がどうすることもできない問題で、利用者や家族がつらい思いをしている様子を見ると、もどかしく感じてしまいます。

一般的な介護と方針が違う場合がある

ターミナルケアは苦痛を取り除いて穏やかに過ごすことを目的としているため、自立支援を中心とする一般的な介護とは、目指すところが違う場合があります。そのため、普段との感覚の違いに戸惑うこともあります。

一般的な介護は自分でできることは自分でやってもらい、リハビリにより身体機能の維持向上を目指す場合がほとんどです。当然、身体に不調があれば積極的に治療を行うことが多いでしょう。

しかし、ターミナルケアでは例え自分でできることであっても、本人がやりたくないのであれば職員が代わりに行う傾向があります。また治療行為が本人の負担になるのであれば、体調が悪くても積極的な治療を行いません。

利用者や家族、事業所や医師の考え方などにより、ターミナルケアの方針は変わってきます。「これが正解だ」と言えるものはありませんが、少し意識を変えてケアに当たる必要があります。

 

介護士のターミナルケア時の悩み

他の介護士との意識に差にモヤモヤする。

悩む介護士

 

介護士にも命に対して真剣に向き合い、利用者さんに寄り添える人もいれば、寄り添えない人もいます。働き方のスタンスは人それぞれなので、仕事に対して意識の高い介護士や意識の低い介護士がいるのは当然です。

特にターミナルケアは人の死が間近にあるケアなので、自分のスタンスと違う職員の考え方はなかなか受け入れられずに思い悩むこともあります。

また、介護には正解がないとはよく言われることです。自分が正解だと思っていることが、他の介護士からしたら不正解だと思われる場合も。そのため、自分ではターミナルケアの方針通りにケアをしているつもりでも、他の人から反感を買ってしまう事もあります。

仲間との意識に大きな差を感じてしまうと、モヤモヤしてしまう事が多いでしょう。

 

利用者さんの希望に応えられないことがもどかしく感じる。

施設介護は同時に何人もの介護を行うため、ひとりの利用者にかかり切りになることは難しいです。

人手不足や業務の多さから、他の利用者や他の業務を優先しなければいけない場面が出てきます。忙しい場面で何か要望を伝えられても、なかなか対応ができず、不満を訴えられてしまうケースも多くあるでしょう。

医師や事業所の方針により、利用者や家族の要望に応えられない場合もあります。いくらターミナルケアでも、明らかに利用者の身体に害がある、業務上実現が難しいことは、ストップがかかる場合も多いでしょう。

利用者や家族の希望に応えられないとやるせなさを感じてしまいます。

状態が急変する可能性が高いため不安に感じる。

ターミナル期の利用者は、いつ容態が急変してお亡くなりになってもおかしくない人たちが多いです。

そのため、自分が勤務している時間に状態が急激に悪化したり、急変時の対応をしたりすることに不安を感じる介護士は多くいます。

特に看護師が不在となり、職員が手薄になる夜勤の際は、
「異常はないかな?」
「変わりないかな?」
と、気が気ではありません。ターミナルケアの利用者のところだけ特に注意して業務を行っている人も多い事でしょう。

ターミナルケアする介護福祉士へアドバイス

あまり思いつめない

悩まない介護士
お亡くなりになる直前のケアを行うことになる場合も多いですので、
「自分の行ったケアが本当に正しかったのか?」
「もっと良いケアができたのではないか?」
と思いつめることがあると思います。

ですが、自分ひとりで抱え込むことは良くありません。ターミナルケアで関わった仲間に思いを打ち明けたり、相談をしたりすることで、気持ちの整理ができる場合もあります。
ケアを必要としている他の利用者のためにも、次のターミナルケアをより良いものにするためにも、あまり思いつめず、前を向いて進んでいきましょう。

記録をしっかりと行う

最終的に介護現場であなたを守ってくれるのは記録です。何か事故が発生したり、家族からのクレームのような案件が入ったりした際に、身の潔白を証明するためには記録が一番重要なものとなります。

ターミナルケアは人の死に密接なケアなので、ちょっとした行き違いによりあらぬ疑いをかけられる事もあるでしょう。一緒に働いている介護士がいくら証言してくれても、ちゃんとした証拠がないと疑いを晴らせない場合があります。

客観的な証拠として有力な物となりますので、記録はしっかりとつけるようにしましょう。

 

急変時の対応を確認しておく

ターミナルケアを行う時は、医師や看護師、上司等にいざという時には何をすればいいのかを確認しておきましょう。容態が急変した時の対応をしっかりと理解していないと、必ず慌てることになり、大変な思いをします。

ターミナル期で急変が予想される利用者は、容態が急変した際にどのような状態になるかが事前にある程度分かる場合もあります。

「どんな状態になったらどういう対応をするのか?」
「自分で判断や対応ができない時はどうするのか?」
ことは押さえておくべきでしょう。

まとめ

  • 介護福祉士としてターミナルケアや緩和ケアを行う際は、普段の介護とは目的や考え方が違う事をしっかりと理解することが重要
  • 利用者に寄り添い、身体的な苦痛や精神的な苦痛を取り除くことで、穏やかな生活が送れるように支援する
  • 容態が急変した時の対応や、普段の介護との方針の違いを理解しなければいけない点、利用者と家族のどちらの考えを聞き入れればいいか迷う時、はターミナルケアが難しく感じる
  • 他の職員との意識の違いや、利用者の要望に応えられない時、体調が急変する可能性が高い事、に悩みを感じる人が多い
  • ターミナルケアを行う際のアドバイスは、何かあってもあまり思いつめないこと、記録をしっかりと取ること、いざという時に対応できるように情報を集めておくこと

ターミナルケアを採用する介護施設も年々増えてきています。
少し大変に感じるかもしれませんが、利用者の最期を飾る大切なケアですので、ターミナルケアについてしっかりとマスターしておきましょう。

 

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